2013年4月30日火曜日

Laywoo-D3をReplicator2で試す

先日のTaulman618につづいて、ちょっと変わったフィラメントのお試し記事です。

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Laywoo-D3

Laywoo-D3は少し前に話題になったのでご存知の方も多いかもしれません。木材風のテクスチャーを持つ3Dプリンター用フィラメントです。木の繊維/おがくず?を樹脂でフィラメント状にしてあるようです。



こちらもオーストラリアの業者から個人輸入しました。やってきたパッケージのラベルを見るとカラーバリエーションが3種類あるようです。

・Pine to Brown(パイン材から茶色)
・Cherry light Brown(明るいチェリー材。今回来たのはコレ)
・Cherry brown to dark brown (チェリー材から暗い茶色)

Laywoo-D3は180℃〜250℃の幅広い範囲で印刷可能です。まずはエクストルーダー温度190℃でMr. Jawsを印刷してみました。

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お約束?のMr. Jaws。190℃で印刷

Laywoo-D3は加熱式の印刷プラットフォームも不要ですし反りも殆どありません。特に問題なく印刷できます。ただ、細かく見ると口の中など狭い溝に繊維状のゴミが見えるのが気になります。同じ現象はTaulman618でもありましたね。

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口の中に繊維状のゴミが見える

さて、Laywoo-D3の特徴として、印刷温度を上げると色が濃くなると言う点があります。紹介されている作例などでは印刷中に温度を変化させて年輪を再現したりしています。これを試してみようと230℃と240℃で20mmキャリブレーションキューブを出力してみました。

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左上のキャリブレーションキューブが230℃、右上が240℃。下のMr. Jawsは190℃。いずれも殆ど変化なし

…殆ど色が変わっていません。裏返すとやや一番そこだけやや黒くなっているようですがその他の面は変化なし。加熱時間が足りないのかと思い、エクストルーダー温度240℃で印刷時のノズル移動速度を80mm/sから45mm/sに下げて再度印刷してみます。

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右上が240℃+45mm/sで印刷したサンプル。やはり殆ど変わらない

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底面を見ると左から230℃<240℃<240℃+45mm/sの順で色が濃くなっている

やはり変化なしです。やや底面が暗くなったかな、という程度。これは推測ですが、3種類のカラーバリエーションのうち他の2色はパイン材から茶色、というように濃淡が記載されているのに対して、Cherry light Brownはそれがありません。このカラーは温度で色が変化しない仕様なのかもしれません。

というわけでまとめてみます。

 良い点

・木材風の表現ができる
・反りが殆ど発生しない
・印刷温度によって濃淡が変化する?(今回試したCherry light brownではほとんど変化しなかった)
・加温式の印刷プラットフォームが不要

悪い点

・一般的な樹脂に比べて強度は期待できない
・印刷してから固くなるまで少し時間がかかる(力を加えると変形します。柔らかい分下ダレしやすいという情報も)
・印刷時にやや匂う(ABSに比べれば殆ど気になりませんが)
・250gで$25前後と高価、国内で入手困難

対応する印刷温度が広く、マスキングテープへの食いつきも良好で反りも殆ど無しと総じて扱いやすい印象です。ただし公式にプリンターメーカーからサポートされたフィラメントではないので使用は自己責任になります。

(Ref.)

Wood filament LAYWOO-D3 suppliers and price compare
Laywoo-D3の紹介とサプライヤーの一覧です。 

11 件のコメント:

  1. ベッドのヒーターが要らないフィラメントなら超特急で形状寸法を検討する試作品の印刷にはちょうどいいですね。しかし通常の4倍近い値段では予算次第かな。

    個人向けにフィラメントが販売されるようになって数年が過ぎて種類が増え始めたところですが、まだ食品容器や包装材に使えるものがみあたりません。そもそも樹脂のグレードやMSDSを公表して販売してるフィラメント屋が居るんでしょうか。そこまで進歩するのにあと何年かかるんでしょうね。

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  2. ProtoParadigmというフィラメントショップが食品使用OKというPLAフィラメント(4043D PLA)を販売しています。
    http://www.protoparadigm.com/products/3d-printer-filament/discontinued/1-75mm-orange-pla-plastic-filament-2-2lb-1kg-spool-1/

    今見たらMSDSもありますね。ただDiscontinuedのコーナーに追いやられているのであまり需要が無いのかもしれません。
    興味はあるのですが未入手です。

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  3. 4043Dで検索すると扱ってる店が沢山出てきますね。これが食品容器向けだったのか。生分解性プラスチックらしきものもあるみたいですね。個人の生産性がどんどん上がって行くなあ。

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  4. 3種類あるのはビックリです。
    すいません3つ質問です。
    ・Pine to Brownは薄茶色って感じでしょうか?
    ・温度が高いと色が濃くなり、低いと薄くなるということでしょうか?
    ・一番面倒が少ない購入方法は、何処でしょうか?

    とっても興味があり、購入したいのですが、どのサイト見てもいまいちわかりません(Y_Y)

    よろしくお願いします。

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  5. MakerGear M2 3D Printer を買おうかなと思ってます。Replicator2より随分積層精度がよくて0.02mmなんですがTaizo A. さんはどう思われますか?

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  6. こんにちはー

    >中村さん
    ざっと検索した限り販売中で色が明記されているのはCherry light Brownしか見当たりま
    せんでした。すみません、現状この色しか流通していないのかもしれないです(汗

    一応こちらの動画が色から見てPine to Brownっぽいです。
    http://youtu.be/8pZyrb_FA8U

    低温で薄い色、高温で濃くなるようです。私の環境で色が変わらない理由は不明です(苦笑

    購入についてはショップをお勧めできるほど知らないのですが、私は下記のオーストラリア
    の業者からしました。私の知る限り国内でこのフィラメントを販売しているところはないよ
    うなので、個人輸入一択になります。
    http://www.3dprintergear.com.au/category_s/1836.htm

    個人輸入と言ってもウェブページからアマゾンのように注文しただけで、あとは1週間程度で
    宅配されます。支払はPaypalを使いました。この辺はおそらくどこもそれほど変わらないと
    思われます。

    >田中さん
    このプリンターははじめて知ったのであまり詳しい事は分かりませんが…

    まず0.02mmでの出力は恐ろしく時間がかかると思われるのでそれが許容範囲かどうかです。
    単純に考えてRep2の0.27mm、Medium設定で1時間かかるデータ(それほど大きくない)が
    13時間半です。仮にRep2より高速印刷が可能だとしても10時間近くはかかるでしょう。

    それと0.02mmの印刷サンプルが不明瞭な写真1枚しかなかったので、実際どの程度の品質な
    のか不明です。下の記事でRepRap機で高精細印刷(0.03mm)に挑戦した記録が読めますが、
    一部ディテールが崩れるなどしています。
    http://richrap.blogspot.jp/2012/01/slic3r-is-nicer-part-3-how-low-can-you.html

    寸法精度は0.02mmでないのはほぼ確実です。おそらく他のプリンターとそれほど変わらないかと。

    高精細な表面仕上げを求められるなら現状Form1などのSTL機が入手可能になるのを待つか、
    iModelaなどのCNC機を検討された方がいいかもしれません。

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    1. このコメントは投稿者によって削除されました。

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    2. こんにちは
      丁寧な回答、ありがとうございます。

      先ほど、教えて頂いたオーストラリアのサイトを覗いたら、Pineがありましたので、ちょっと注文してみました。
      が、支払い方法とか聞いて来ないのでちょっと不安です・・・

      この件とは関係ないのですが、フルカラー3DデスクトッププリンタのbotObjectsを注目しています。
      Taizo A.さんはどう思われますか?

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  7. 中村さん、こんばんは。

    サイトからOrder Confirmationのメールが来ていると思うのですが、そこに支払方法が記載されている筈です。
    Paypalで支払している場合は別途Paypalからも支払した旨メールが来ます。

    botObjectsですが、個人的には出力サンプルと実機を見ないと何とも言えないのが正直なところです。

    ただ、よく読むとフルカラーっと言ってもモノトーン出力する色をフルカラーから選択できるというふうに読めるんですよね。
    それぐらいなら可能だと思います。造形物にグラデーション掛けたりもできるかもしれません。
    それをフルカラーと宣伝するのはちょっと吹かし過ぎだと思いますが。

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    1. こんにちは
      そもそもPaypalのアカウントを持っていません・・・
      今夜にでも作ります・・・

      botObjectは、以下のような感じになるのではないかと、昨夜、知人が教えてくれました。
      http://richrap.com/?p=121


      LAYWOD-D3の話題からそれて申し訳ありません・・・

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  8. reprapっぽい構造で正直にフルカラーを作るならRGB+白+黒+クリアの6フィラメント欲しいですね。そんな感じでやると調色用のフィラメント廃棄専用構造を印刷するか、廃棄場所を作らないと調色が追いつかなくて変な色になるだけ。gcode生成は専用ソフトを作る必要がありますね。普通のフィラメント一本というプリンターと比較すればモーターが5個増しになって、モーター重量六倍のX軸またはY軸をドライブするにはモーターのグレードを上げる必要があり、CPUのグレードも変更せずには済まないかも。するとソフト抜きでも値段は3倍近く。Printrbotクラスで20万円、cubeクラスで100万円中盤でしょうか。個人向けじゃ無理かなあ。心臓部が半導体だったら年々安くなりそうだけど、モーターじゃどうにもならないかな。

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