2012年11月26日月曜日

初めてのCAD(4) MOIで自由曲面を試す

MOI - Moment of Inspirationは低価格の3DCADソフトです。デザイナーやアーティスト向けとされていますが、Macに対応している数少ないCADソフトであり、評判も良いので30日間のトライアル版を試してみる事にしました。

MOI HP



 

 

基本的な操作はライン系ツールを使って下書きし、押し出し機能やスイープ機能で立体を作成していきます。流れとしてはInventor Fusionの「スケッチして立体化」に近い感じです。試しにFusionの時に作成した作例を作ってみましたが、スムーズに作れました。ただし、Fusionのように幾何学的関係を厳密に定義したり、寸法線機能でサイズをコントロールしたりといったガチガチのコントロールではありません。強いて言うなら123D Designの自由な感じに近い印象です。

Sketch

細かいところで少し気になったのですが、ブーリアン演算(重複した形状を合体させたり、重複部分を削除したりするモデリング処理)の使い勝手が異なります。Inventor Fusionは押し出し処理の時に穴あけなのか、合体なのか選択できますが、MOIは一度モデルを作ってから改めてブーリアン演算のコマンドを指定してやる必要があります。

Boolean 2

MOIの一番の特徴は強力な自由曲線/曲面の作成機能です。Mac版のAutodesk系無料CADは自由曲面が不得意ですが(Win版はもう少し強力なようです)、MOIは豊富なツールが用意されており、とても今回の試用では機能を把握できません。スプライン曲線の機能とロフト(曲線の間に面を生成する)機能を使って鼻らしき(笑)物を作ってみました。ロフト生成後に、生成に使ったカーブのポイントをマウスで操作する事で生成した曲面の調整もできます。ちゃんとしたデッサン力のある人が作れば人間の顔も作れなくは無さそうです(おそらく他のソフトを使った方がいいのでしょうが)。

Nurbs

地味に嬉しいのが文字のモデルを生成できる事です。日本語は残念ながらできませんが、文字ツールが用意されており、PC内のフォントを利用して文字を立体化する事ができます(作例はTimes New Roman使用、筆記体のZapfinoも使えました)。

なお、Windows版は日本語化されており、さらに敷居が低いです。日本語のチュートリアルもありますので基本を学ぶのも英語版しか無い他のソフトに比べると容易でしょう。

その他、安定性の良さ(複雑なモデルを作成していないとは言え、試用中1度もクラッシュしなかった)、動作が軽快(長時間かかる計算処理はバックグラウンドでやってくれる)、ファイル入出力の対応形式が豊富と良い点が多く、今回試したソフトの中では最も完成度が高い印象です。唯一難点を言うのであれば、Mac版はUnix系の機能を利用しているらしく文字にアンチエイリアスがかからないこと位でしょうか。インターフェイス自体は独特ですが、わかりやすかったです。

IO

価格ですが、Win向け日本語版(パッケージ販売)が36,750円、英語版(DL販売かな?)は$295でMac版とWin版両方がついてきます。英語が気にならないなら価格的にも(26,000円ちょっと)英語版がおすすめですね。

という具合で、客観的に見てMOIが一番良いソフトだと感じていますが、個人的にはInventor Fusionを使うつもりです。コンパスと定規で書いているような堅苦しい感覚が新鮮で楽しい(笑)という理由が一つですが、自由曲面が必要になる場面があまり思い浮かばない事、無料であること、モデルのグループ化(Component)など複数のモデルを扱う機能が強力、デジタル・ファブリケーションに関心の強いAutodeskの動向が気になる、といった理由もあります。不安定なのに我慢できなくなる可能性もありますケド。

(参考)

MOI公式サイト 30日間のトライアル版がダウンロードできます

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