2012年11月15日木曜日

初めてのCAD(3) 123D Design for Macを試す

Twitterで教えて頂くまで気付きませんでした(汗 Autodeskの無料CADソフト、123D DesignがMac、WinとiPad向けに発表されています。先日記事を書いたAutodeskのFusion Inventorの次にMOIというCADを試していたのですが、急遽123Dを試してみたいと思います。

123D Splash



 

触ってみて感じた第一印象は、Inventor Fusionよりシンプルで分かりやすいソフトだと言う事です。だからといってInventor Fusionより機能が劣るというわけでもありません。

Inventor Fusionより優れているところを書いてみるとこんな感じです。

1. シンプルなインターフェイス

123D Main

インターフェイスがシンプルにデザインされているので直感的に使えます。チュートリアルを見なくても、半日ほど試行錯誤すれば概ね使えるようになるのではないでしょうか。Inventor Fusionも分かりやすいインターフェイスではありましたが、「スケッチ」(下絵)→「ソリッド/サーフェイス」(立体)というCAD的なお作法を押さえておかないと分かりにくい点が多かったと思います。その点、123Dはそうした”作法”は要求されないため、操作がより直感的でモデリングでの自由度も高い印象です。

2. より強力で直感的な組立機能

Snap

さらに、組立機能も直感的です。あるモデルの「この面」と別のモデルの「この面」をマウスでクリックしてやると接着してくれるスナップ機能に加えて、モデルをドラッグしてくっつけたい場所へ持っていくと、自動的にスナップしてくれるクルーズ機能があり、直感的にモデルを組み立てていく事ができます。

3. スプライン曲線機能

123D Spline

Inventor Fusionにはなかったスプライン曲線のスケッチ作成機能が搭載されています! 多角形と円弧しかなかったInventor Fusionに比べるとモデリングの幅が大きく広がりました。

4. 安定性

Inventor Fusionで頭の痛い問題だった安定性も123D Designでは改善しています。操作中にレインボーカーソルになって処理待ちになることが少なく、メモリー消費量も少ない印象です。ただし、複雑なモデルの処理をしようとするとクラッシュする事もしばしばあり、より一層の改善が期待されます。

逆にInventor Fusionのほうが優れていると感じる点もあります。

1. より厳密な位置決め、幾何学的関係の定義

スケッチを作成できるのが、XY平面上または作成したモデルの表面だけに限定されています。スケッチ上の線に幾何学的な制約(平行、直角や水平等)を設定することもできないようです。他にも厳密な寸法設定を支援する機能が少ないため、正確に寸法を作り込んでいきたい時は不便におもえます。

2. ブラウザーによるフューチャーの選択・操作

以前のバージョンにはあったようなのですが、画面の左端にあるブラウザーが無くなりました。複雑な形状に隠れて選択が難しいモデルでもブラウザーを使うと容易に選択できたり、形状に開けた穴やR面を選択できたりと便利だったのが無くなってしまい残念です。

Browser

3. メカニズム

「メカニズム」による動作シミュレーション機能はありません。組立機能を位置と動作を定義するジョイントからより直感的で使いやすいスナップ機能に変更した代償でしょうか。単純な形状モデルではなく、なにか動作する物を作りたい人にとってはマイナスでしょう。

4. ファイルフォーマット(特にSTL)への対応

123D Designでは対応するフォーマットが独自の.123dxのみです。特に多くの3Dプリンターが対応するSTL形式への書き出し機能が見当たりません。WebからShapewaysなどのプリンティングサービスへ注文はできますが、自分の3Dプリンターでは出力できないようです。Windows版のInventor Fusionは123Dのファイルを読めるとのことなので、123D→IFから他のファイル形式で出力、という方法も考えられるのですが、Mac版では将来Autodeskが機能を追加する事を期待するしか無いようです。

こうして見ると、123D DesignはCAD的なモデリングの制約や寸法の厳密さをゆるめて、初めてのユーザーでも直感的に操作できるようにデザインされたソフトだと言えます。反面、厳密に寸法や形状をコントロールしたいのであればInventor Fusionのようなソフトを使う方が良いでしょう。

個人的には、対応するファイルフォーマットが独自形式のみでSTL形式への書き出しができないのが致命的です。動作の軽快さなど魅力的な点も多いのですが… 今後、Inventor Fusionが123dx形式に対応するか、123D DesignにSTLの書き出し機能が追加されるのを期待したいと思います。

※2012.11.15追記:123Dのウェブ上に保存すると、STL形式でダウンロードできるようです(Make Japanの記事より)アプリではなくウェブで提供しているようです。

最後に、123Dについていろいろ教えて頂いた@ECM_MT66さん、ありがとう御座いました。

123D Design ダウンロード先 - http://www.123dapp.com
チュートリアルビデオ(英語ですが見るだけでも何となく分かります)- http://www.123dapp.com/howto/design

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